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2015年10月フランス出張レポート<4>



10月21日(水)後半


ロッシュ・ビュイシエールを後にして次の訪問先はSANHILAC。
車で約2時間、道中の景色はなかなか荘厳でした。

訪問したのは2012年が初ヴィンテージとなる新しい蔵元。
アペラシオン的にはアルデッシュになりますがワインは今のところ全てVDF。

周辺に他のブドウ畑はほとんど無く、取り残された感じの場所にブドウ畑が
あります。畑が隣接する有名産地とは違い、近隣からの影響が小さいので、
ビオを実践するには良い環境です。
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土壌には様々な石があり、これらがワインに複雑味を与えているようです。
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新しい醸造所とカーブを建設中でした。
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ここのワインはまだ取扱いが確定していないので、詳細は控えます。

21日は、当初予約していたMontelimarの宿をキャンセルしてValence
(ヴァランス)に向かいました。
宿泊先をヴァランスに変更した理由は、ミシュラン一つ星の
「LA CACHETTE(ラ・カシェット)」の予約がとれた為です。

残念ながら、この日は伊地知雅シェフは不在でしたが、美味しい食事
を堪能してきました。
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10月22日(木)


今回の出張の最終日。
今日の夜21時にはパリ(CDG)から飛び立つ予定ですが、今日も新しい
生産者へ訪問です。

ヴァランスの街から車で約20分。コルナスとサンペレを造る新しいワイナリー。
2004年から畑を買いはじめ、現在は約2ヘクタールの畑を所有している。
ドメーヌとしてのファーストリリースは2012年。
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まずは、ブドウ畑を見学・・・
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そして、醸造所に戻り試飲です。
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今回の訪問では、瓶詰された2013年と瓶詰前の2014年を試飲してきました。
樹齢約60年のシラーが植わる畑は標高は低いところにあり土壌は花崗岩主体
で粘土石灰のところもある。
樹齢10年前後のシラーが植わる畑の標高は380mで土壌は花崗岩が主体。
この個性の違う区画のブドウを別々に醸造・樽熟成を行いその後タンクでブレンド
されるので、現在リリースされているコルナスは一銘柄だけ。

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美味しさにはちょっとビックリしましたので即決です!
来年輸入しますのでお楽しみに!!
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さて、
今回の生産者訪問は、これで終わりです。
コルナスの畑からヴァランス駅へ直行、そして午後2時29分発のTGVでパリ・
シャルルドゴール空港へ
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今回は6泊8日の旅で、11の蔵元を訪問してまいりました。
新しい出会いもあり、なかなか有意義な出張となりました。

おしまい

2015年10月フランス出張レポート<3>



10月21日(水)

今日も午前8時にホテル出発。
今日はローヌとアルデッシュの蔵に訪問予定。

午前10時頃、ロッシュ・ビュイシエールへ到着。
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ロッシュ・ビュイシエールのあるFaucon(フォコン)村は、アヴィニヨンから
北北東へ約60kmのところにあります。
一番近い有名なアペラシオンはヴァンソーブルになります。

到着してすぐ、とりあえず、ブドウ畑へ・・・・
ガイヤ用のシラーとグルナッシュが植わるブドウ畑は標高約400m(写真)
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2015年に関しては、8月まで暑い日が続き、暑過ぎ・水分不足気味だったそうですが、
8月中旬に降った雨のおかげで良いバランスとなったようです。
収穫は9月10日よりスタート。質・量ともに良いヴィンテージとなりそうです。

蔵へもどり、醸造所を見学していたら、見慣れないポンプがありました。
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これは、一般的なワイン醸造用のポンプよりも液体への負担の少ないタイプで、
医療用の人工心肺のポンプに近いシステムだそうです。
近年のロッシュ・ビュイシエールのワインの質感がスムースになり輝きが増したのは、
このポンプによるところもあるようです。

その後は、現行ヴィンテージを試飲・・・
弊社では最近輸入していなかった、ロゼとプレミスがとても印象的で美味しかった
だったので、予約してきました。来年入荷しますのでお楽しみに!!
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アントワンヌとはもう長い付き合いになりました。。。
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プティジョー(ジョゼフ君)も大きくなり、超イケメンです。
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さて、試飲が終わったら家族と一緒にランチです。
蔵の裏手、フォコン村の高台にある、パン屋兼レストランで・・・
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偶然、先代(お父さん)もお店でランチ中だったので、3代そろって記念写真。
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満腹になったところで、次の蔵に向けて出発。。。

レポート< 4 >へつづく

2015年10月フランス出張レポート<2>



10月20日(火)


午前8時カルカッソンヌを出発。
今日はラングドックの蔵を2つ訪問予定。

午前中に訪問した蔵のワインはちょっと弊社で扱うのは難しいキャラクターでした。
取扱いを決める場合、もちろんワインの美味しさ、生産者の(ワイン造りの)真面目
さは、もちろん大切ですが、やはりそれだけでは決められないのです。
プラスで、オルヴォーらしさも重要な要素となります。

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途中に肉屋さんをのぞいたりしながら、
午後は今回の出張のメインの一つに、ラ・フォン・ド・ロリヴィエへ到着です。

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この生産者のワインは、昨年サンプルのやり取りと大まかな情報だけで
取り扱いを始めてしまったのでした。
もともと、カリニャン好きな私としては、ここのカリニャンVVを試飲したら、
取り扱うしかありませんでした(笑)

という事で、ワイナリーへ訪問するのは今回が初めて・・・

この蔵は、ラングドック地方の中心部ベジエの北側の小さな村マガラにあります。
マガラ村には小さな範囲ではあるが地質学的に古代のトリアス期の土壌が表面
に出ている区画もあります。

この地区は噴水や泉(Fontaine)のようにオリーブ(Olive)樹が沢山ある事から
【La Font de l’Olivier】と名付けました。ファーストヴィンテージは2001年。
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当主のブリュノ・グラニエ氏は、やさしい頑固者って感じでした。
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カリニャン、グルナッシュ・ノワール、グルナッシュ・ブランの畑
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醸造所、タンク、樽熟成庫
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畑を一回りして、醸造所へ戻り、現行ヴィンテージの各キュヴェを当主と一緒
に試飲しながら、インタビューして情報収集してまいりました。

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ラ・フォン・ド・ロリヴィエは、ビオロジック・ビオディナミの生産者ではありませんが、
HVE認定(フランス農水省が始めた環境保全農業の環境価値重視認定)を受けて
います。
ビオ認証と同様に細かい規定や制限があるようで、ここで詳細をお知らせする事が
出来ませんが、ビオロジック以上にサステナブルを意識しているとも言える認証です。
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ラ・フォン・ド・ロリヴィエの畑がある地域のアペラシオンは、ラングドックになります。
しかし、単独品種のワインはラングドックが名乗れないので、カリニャンVV、シラー、
グルナッシュ・ブランの各ワインは、コート・ド・トングで売りだされています。

ラ・フォン・ド・ロリヴィエを後にして、途中にこんな夕焼けを眺めながら・・・
今晩の宿、南仏の有名なリゾート地、ラ・グランド=モットへ移動です。
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レポート< 3 >へつづく

2015年10月フランス出張レポート<1>


2015年10月16日~23日までフランス出張に行ってきました。

ボルドー ⇒ 南西地区 ⇒ ルーション ⇒ ラングドック ⇒ ローヌ

空路でボルドーへ到着後は、車で各地を転々と移動しながら、最終日はヴァランスからTGVに
乗り込み、直接シャルルドゴール空港へ・・・(パリの街は完全スルーでした)


10月16日(金)


夜8時過ぎにボルドー空港へ到着
篠原氏に空港まで迎えに来ていただき、ボルドー市内でガッツリな夕食を
済ませた後にカスティオンへ移動。

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クロ・レオの蔵のすぐ横に一部屋だけのB&Bが出来ており、一泊目はここで就寝。

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10月17日(土)


クロ・レオへはたぶん4度目?の訪問です。
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この日の午前中はクロ・レオ2015年の醸造作業を見学。
篠原さんが一人でコツコツと作業を続けているところを、邪魔しないように見させていただ
きました。

発酵中の2015年のクロ・レオは、大き目と小さ目のタンクの二つありました。
どちらのタンクも素晴らしい液体が詰まっており、2005年は「キュヴェ S」も造れるようです。
まだまだ先になりますが、今から2015年のリリースが楽しみです。

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その後、カーブで新商品のプティ・レオ2013年とクロ・レオの2013年、2014年を
樽から試飲。

2013年ヴィンテージのクロ・レオの生産量はなんと3樽(1000本程度)のみ。
2013年のボルドー地方は、春先の低温で開花が遅れ、結実不良もあり果実量が
少なかった。7月、8月に雹を含む雷雨が数回あり果実へのダメージなど大きな被害
が出てしまった。

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先に書いたとおり、2013年のクロ・レオの生産本数は1000本程度になります。
例年ならボトリングが終わっていてもおかしくない時期ですが、2013年のワインは
まだ樽の中。
樽から試飲させて頂きましたが、確かにまだバランスが悪く、もう少し時間が必要
でしょう。ボトリングの予定は来年の2月頃。

エレガントで柔らかい味わいで美味しいワインではありますが、クロ・レオらしい、
パワフルさと妖艶で微細なタンニン感が弱いので、2013年はエチケットを変更して
リリースする事が決まりました。
さて、どんなワインに仕上げて、どんなエチケットでリリースされるのか??

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午後は、サンテミリオンのテルトル・ド・ラ・ムレールへ訪問。
テルトル・ド・ラ・ムレールの2013年はボトリングが終了しておりました。
なので、2013年はボトルから、2014年は樽から、2015年は発酵中のタンクから、
それぞれ試飲させていただきました。
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テルトル・ド・ラ・ムレールも2013年の生産量は例年の半分以下となってしまいましたが、
厳しい選果によって良好なワインに仕上がっておりました。
しかしながら、2011年、2012年と比較すると、ギュっとした果実感ではなく、柔らかい
味わいです。
テルトル・ド・ラ・ムレールは、もともと、ブルゴーニュを彷彿とさせる果実とタンニンが特徴
なので、2013年のテルトルは今まで以上にブルゴーニュ的な雰囲気が際立ちます。

宿泊先をボルドー市内のホテルに移して、18日の夜は日本人がシェフを務める
レストランへ・・・
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レストラン”L’exquis(レクスキ)”
http://www.restaurantlexquisbordeaux.fr/
ボルドー歴史地区旧市街”La grosse cloche(大鐘楼)”のすぐ近くに位置します。

このレストランは今年の2月に、日本のボルドーワイン専門インポーター『アストル』
が現地駐在所兼情報発信基地としてオープンさせたレストランになります。
実は、この日『アストル』の井田社長も現地にいるというとこでご招待いただきました。
「レクスキ」でも、たらふく美味しいお料理を頂きました。

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ボルドーでのスケジュールはこれでおしまい。
明日の朝は南西地区へ向かって出発です!

10月18日(月)

午前8時にボルドーの街を出発して、次の訪問地・南西地区へ車で向かいました。
17日の夜降り始めた雨、18日の朝は本降りでした。

南西地区(シュッドウエスト)の中のベルジュラック地方にあるワイナリーに訪問。
まだ正式な取引が決まった訳では無いので、ここで詳細は書きませんが、楽しい・
美味しいワインとの新しい出会いました。
アンフォラで熟成させた古樹セミヨンとか、アブリュウとか、フェール・セルヴァドウ
とか・・・お楽しみに!!

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生産者の回りをしていると、そこでランチを一緒に食べる事が多いのです。
今回も3つの蔵元でランチをご馳走になりましたが、この南西地区のワイナリーで
頂いた、ランチが旨かった。
フォアグラのパテや鴨も美味しかったですが、なんといっても熟成バザス牛が絶品。

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そして、18日の宿泊先は港町ポール=ラ=ヌーヴェル。


10月19日(火)

午前8時にポール=ラ=ヌーヴェルを出発して、ルーション地区のドメーヌ・ポッシブルへ

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ポッシブルの蔵があるLansac村の近くには有名なMaury村やRivesaltes村などが
あります。

ポッシブルは、2003年のファーストヴィンテージから取扱い扱っている弊社の看板
ワインの一つ。
ポッシブルの場合、蔵から畑まで遠いので、今回は試飲を集中的におこないました。
2015年のワインの現在地の確認、ボトリングされた2014年の各ワインの試飲、そして
数年前から造り始めた、いわゆるネゴス・ワインの試飲してきました。

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ドメーヌ物(ポッシブル)の生産量はなかなか安定しないようで、2014年はシャリバリ
のリリースが出来ませんでした。

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ポッシブルでランチを済ませ、その次の蔵元へ出発です!

19日の午後はドメーヌ・クードレへ
シンプルなエチケットのモノセパージュ(単一品種)ワインでご好評をいただいている
ミネルヴォアの生産者です。

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サンジョベーゼ・プティヴェルド・ピノグリなどを単独でボトリングする、好奇心旺盛な生産者。
前回好評いただいたマルスランですが、2015年は単独で仕込んでいましたので、もしかす
ると、2015年のマルスランはリリースされるかもしれません。そして、今回訪問して驚いた
のが、プティ・シラーを単独で仕込んでいた事です。

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ちなみに、プティ・シラーはアメリカ産が有名で、長い間ルーツが分からない品種でした。
しかし、1998年に行われたDNA解析の結果、シラーと南仏土着のプルールサンという品種
の掛け合わせ品種デュリフと同じだと判明したそうです。
デュリフは既に南仏でもほとんど栽培されていないそうで、クードレではそのデュリフ復活に
向けての活動をはじめたようです。

マルサンヌとプティシラーが単独でボトリングされるかどうか??
最終的な判断はもう少し先のようですので、楽しみに待ちたいと思います。

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ドメーヌ・クードレのトップキュヴェは「ミネルヴォア・ラ・ヴィニエール」になります。
以前は輸入していたのですが、近年はちょっとご無沙汰でした。
今回の訪問で改めて試飲してきたのですが、いい感じに洗練されており、久しぶりに注文
してきました。
発売開始は2016年になりますが期待してください。美味しいですよ~

クードレを後にしてこの日の宿泊地、要塞都市で有名なカルカッソンヌへ移動です。
ホテルに到着したのが遅かったので、珍しくホテルで夕食・・・

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ホテルのレストランにしては、なかなか美味しかったです。。。

レポート< 2 >へつづく

Domaine Berthaut来日レポート


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いつもお世話になっております。
㈱オルヴォーの村岡です。

2015年Foodexにて来日した生産者レポートをお送りいたします。
ブルゴーニュ、フィサンにて7代目となる若き当主Domaine Barthautの
Amélie Berthaut女史(初来日!)から色々なお話を伺うことが出来ました。

1988年3月10日生まれ。(今年の誕生日は帰りの飛行機の中で迎えたそうです)
27歳という若さでDomaine Barthautの当主となったアメリー・ベルトー。
優れたブルゴーニュを発掘してきたワイン商セルべ社のワッサーマンや
Revue de Vin de France誌といったフランスでも名高いメディアが、彼女の
ワインについて絶賛しています。

『ドメーヌ・ベルトーはマルサネ村とジュヴレ・シャンベルタン村に挟まれた
フィサン村を本拠地に7世代続くドメーヌです。その歴史は19世紀の終わり、
数ヘクタールのフィサンから始まりました。
1974年、私の父、ヴァンサンとドゥニ兄弟がベルトーを相続しフィサンや
フィサン1級の畑を拡大していったのです。旧来のお客様の中には、ヴァン
サン&ドゥニ・ベルトーの名前で記憶されていらっしゃるかもしれません』。

これまでマイナー産地であったフィサンというアペラシオンを牽引するドメーヌ
が誕生した!と称賛の言葉を受けるベルトー。
例えば、ジュヴレ・シャンベルタンが力強く、シャンボール・ミュジニーが繊細
といったアペラシオンの典型的なイメージというものは少なからず存在する。
フィサンの個性とは何か、マルサネ村とジュヴレ・シャンベルタン村に挟まれ
た小さな村は、ワインの教本を紐解いてみても、
『ジュヴレ・シャンベルタンに似たお買い得な~』
『ジュヴレ・シャンベルタンと比べるとひ弱な~』
と比較論に終始するばかりで、その本質について語られることは多くはない。

ジュヴレ・シャンベルタン村のようにブランドにまで昇華されたアペラシオンの
イメージと知名度もなければ、マルサネ村のようにキラ星のような新人達が
割拠する注目度の高さもない。
フィサンとは何か?一体どんなワインなのか。

『確かに、フィサンは有名とは言えないわ。
フィサンの印象といえば、地味でゴツゴツと硬いタンニンと思われているかもしれない。
フィサン本来の特徴は、皆が考えているよりもエレガントなものなの。
だから、私たちのフィサンはワインを覆い隠すようなタンニンではなく、繊細で柔らかさ
を持ったタンニンがあるの』。

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地図を開いて見てみれば一目瞭然で、フィサンの地形は標高300メートルから340
メートルの間に1級畑が集中し、村名も含めて全ての畑が国道の上に位置してます。
最上の畑が斜面中腹の標高250~300メートルに集中するヴォーヌ・ロマネやジュヴレ
・シャンベルタンだけでなく、コート・ドール全体で考えても標高が高い特徴があります。
標高の高い畑に由来するエレガンスはまさに彼女の言うフィサンです。

位置的にも歴史的にも、常に隣人であるジュヴレ・シャンベルタンを意識させられてき
たフィサン。多くの顧客が想像するジュヴレ・シャンベルタンの代替品として、強く、
堅牢な個性を求められた結果、強すぎる樽香、ともすると堅く閉じたような構成のワイ
ンが多く生まれてしまったのかもしれません。

Berthautのワインは弊社でも過去に何度か取り扱っており、決して現代的なスタイ
ルではないものの滋味深く、いかにもブルゴーニュの地酒と言いたくなる素朴な印象
がありました。
2012年は父Denisと娘Amelieの合作となる世代交代最後のヴィンテージとなります。
洗練というよりは、清濁併せ持ったような力強さと、良い意味での野暮さがあり、好感
が持てる味わいです。

『フィサン村は長らく旗艦となるドメーヌを渇望していました。そして今、アメリーの手
によって、ベルトーがフィサンを牽引するドメーヌへと戴冠するのです』。

数々のブルゴーニュ名匠を発掘したイギリス、セルべ社のワッサーマンによる称賛の
言葉です。正直なことを言うと、デビュー直後の新人に対して過剰な褒め言葉だと
思っていました。
写真で見る限りは美人だから、ヴィニュロンの中でアイドル的に祭り上げられている
のではないか、現代的な造りへとシフトして、朴訥としたフィサンの地酒然とした個性
が極端に洗練されたものになっていたらどうしようか。試飲するまでは不安の入り
混じった気持ちでした。試飲をした結果、その不安は綺麗に消え去りました。

『父の代と比べて、まず、ラベルが変わったわ(笑)。よりスマートになったと思うんだけど。
基本的には父のやり方を踏襲しているのだけども、例えばさっき話した絹のようなタンニン
を求めるために、ピジャージュの回数を減らしたり、フードル(大樽)でマロラクティック発酵
をしたりという点は変えたことかな』。

彼女と話していて感じたことは、非常に思慮深さを持った女性ということです。
ニュージーランドでの海外研修で学んだことは?という質問をしたのですが、
ひと呼吸、間をおいて考えを整理してから丁寧に言葉を選んでから説明してくれました。
今まで出会った多くのヴィニュロン達が、海外での研修では『やってはいけないことを
全て学んだよ』と半ば冗談めかして言う(ほぼ100%言われます)のとは対照的です。

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FOODEXを終えた3月8日の日曜日、彼女と営業を兼ねて一日同行させてもらいました。
わずかな時間ではありますが彼女の人柄を知ると共に、彼女のワインへの理解も深まっ
たように思います。自分よりも10歳年下とは思えない毅然とした姿勢を見ていると、
(10年前の自分とは大違い!)これからのこのドメーヌの成長を確信出来ます。

これから来る2013年、ブルゴーニュにとって大きな試金石となる年に、非常に有望な
ワインが誕生することは嬉しいニュースです。
2013年からは母方となるフランソワ・ゲルベより相続したラインナップも加わります。
2012年ともども是非、ご愛顧の程お願いいたします。