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ドメーヌ ミッシェル グロ
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ドメーヌ ミッシェル グロ
セールスシート

Domaine Michel Gros / ドメーヌ ミッシェル グロ

ミッシェル・グロ氏は、ブルゴーニュ伝説の造り手”ジャン・グロ”の長兄にして、 ドメーヌと多くの畑を引き継いだ人物。
父(ジャン)は1995年を最後に正式に引退し、所有していた畑は分割して相続され ました。相続によって、ジャン・グロのフラッグシップだった”特級・リッシュブール” の畑は妹のアンヌ=フランソワーズが相続し、現在ではドメーヌ・A・F・グロのワイン としてリリースされています。

ドメーヌ・ジャン・グロは、1970年代より、ジャンの妻メリーと、ミッシェルが実質的な 責任者として運営されており、ジャン・グロの名声や、ワインへの賞賛は、そのまま、 ミッシェルへの評価といっても過言ではないでしょう。



1975年 ミシェル・グロはボーヌ市の葡萄栽培学校を卒業して、父ジャンと一緒に働き始めました。
1979年 父の葡萄園の一部のブルゴーニュ・オート・コート・ド・ニュイ2ヘクタールを自分で造り
始めました。そしてフィロキセラのため耕作しなくなったオート・コートの土地に葡萄の樹を植え
ることによってドメーヌを拡張していきました。
1967年 クロ・ヴージョ一区画を購入。
1990年 ヴォーヌ・ロマネ一区画を購入。
1993年 そして1996年にシャンボール・ミュジニー数区画を購入。
1995年 モレ・サン・ドニ村のラ・リュー・ド・ヴェルジー一区画を購入しました。
1995年 葡萄収穫の後、ジャン・グロは引退してドメーヌを子供三人に分配しました。

1995年まで自分のドメーヌを経営しながら父のドメーヌを管理してきたミシェルは、単一畑の クロ・デ・レア、ヴォーヌ・ロマネの一級畑、ニュイ・サンジョルジュの2区画、ヴォーヌ・ ロマネの2区画とACブルゴーニュの一区画を相続しました。

収穫は全て手摘みで行い、その場で選別されます。除梗して温度管理しながら発酵させます。
発酵の前半は一日二回ルモンタージュ、後半はピジャージュを行います。
熟成は各キュヴェにより異なる。
新樽比率は平均して村名30〜40%、一級50〜80%、特級100%となります。


●グロ一家の歴史

グロ一家の歴史はニュイ・サンジョルジュの町から2キロほど離れたニュイの丘の上にあるショーと いう小さな村で1804年に生まれたアルフォンス・グロから始まる。
彼がラトゥール家のお嬢さんと結婚して、1830年にトゥルーヴ家所有の家宅を買い取って、ヴォー ヌの村に住み着いた。この家宅に、シトー修道院長であったドン・トゥルーヴ神父が1789年のフラン ス革命の間に亡命した。

ジャン・グロは現在コミューヌ通り3番地にある家宅の一部に住んでいる。
アルフォンスの息子のルイー・ギュスターヴはゲノー家のお嬢さんと結婚して、アルフォンスの後を 継いだ。コート・ドール県で、ワインを直接に個人客にはじめて販売した葡萄栽培業者の一人である。

1868年11月のパンフレットによると、1858年のクロ・デ・レアは一本につき5.00フランで、1861年と 1862年のは3.50フランで1864年のは2.50フランで、この料金は最小量25本で、ヴージョ、または ニュイの駅までの配達料込みになっている。
同じパンフレットでは1868年のワインが優れたものになる だろうと予言して、ワインの愛好家に十分に購入しておくようにと勧めている。
リッシュブールの2ヘクタールの畑を1882年に購入したのもルイー・ギュスターヴである。

三代目のジュール・グローはルノド家のお嬢さんと結婚した。
ジュールの息子は2人とも第一次世界 大戦に行ったが、一人死んで、もう一人のルイーは重傷を負って帰ってきた。 1920年レオンス・ボケ氏 の財産の競売のとき、ジュールは息子ルイーのためにクロ・ヴージョの区画を2カ所購入した。
ジュールは数年後にグラン・エシェゾーを購入して、レ・ロアショースという3ヘクタールの区画の 再構成に一生を捧げた。ルイー・グロは1951年に亡くなった。

1963年まで4人の子供は共同経営を続けた後、ドメーヌを分け合った。ギュスターヴとコレットは一緒に なってドメーヌ・グロ・フレールスールを構成した。このドメーヌは現在ギュスターヴとコレットの甥で ミシェルの弟であるベルナール・グロが経営している。

ジャンとフランソワはまずグロ・ペールフィス社を共同で経営して、1973年に分かれて別々の会社を 設立した。

ジャン・グロは元々クロ・デ・レアとリシュブール0.5ヘクタールの区画とヴォーヌ・ロマネ0.5ヘク タールの区画を含む4ヘクタールの葡萄園を相続した。葡萄園を購入したり、区画整理を行ったり、 そして特にヴォーヌ・ロマネ、ニュイ・サンジョルジュ、ブルゴーニュ、アルスナン村のオート・コート ・ド・ニュイの耕作していない土地を開墾したりして、ドメーヌを大きく拡張しました。
ジャン・グロは独創的で革新的な人柄でヴォーヌ村のレアの谷間やニュイの丘の上に現在も多く残って いる高くて広い葡萄の樹からなる葡萄園を積極的に促進しました。また、色々な新しい設備や方法の開発 や適用にも貢献しました。

 
 
 
 

Bourgogne Cote d'Or Rouge

ヴィンテージ【2018】
ブドウ品種:ピノ・ノワール
畑の面積:1.20ha   所有者:GFA Jean Gros,GFA des ARBAUPINS
ヴォーヌ=ロマネ村、国道74号の東側、丘の麓に位置する。表土は粘土と沖積土が混じり合ったもので、下層土はプレイストセーヌ期の砂や細かく砕かれた小石で構成されている。このように痩せた土壌から出来るワインは、紫がかっていて、酸がしっかりしている。とてもフレッシュで、芳香の高いワインである。


Bourgogne Hautes Cotes de Nuits Rouge

ヴィンテージ【2018】
ブドウ品種:ピノ・ノワール
所有者: Michel Gros  オート=コート(丘の上方)のぶどう畑もやはり、1885〜1900年にかけてフランス全土を襲ったフィロクセラ禍によって全滅した。コート(丘の中腹から麓にかけて)はその後直ぐに植えかえられたが、オート=コートは1970年代になるまで復活しなかった。私の父、ジャン・グロはこのワインを復活させた先駆者の一人である。
私たちの畑はアルスナン村にある。この村はムザン川の渓谷の奥にあり、ニュイ=サン=ジョルジュから西に7km言ったところである。畑は南東向きの斜面にあって、標高は360〜420mである。つまりコートの畑に比べて約100m高い。この標高差によって、収穫は約8日間遅くなる。
ぶどうの木は、各々の列の間に2.6mの幅をとって植えられている。棚の高さは1.8mに設定している。この方法だと、等高線のカーブに沿わせて、列毎に小さな段状にすることができる。各列の間には芝生を植え、剪定はコルドン・ピラテラル(T字形)式を採用している。
表土と下層土は3つの地層を含んでおり、標高がここより100m低いコート・ド・ボーヌのアロース=コルトンに見られる地層と全く同じ構成となっている。つまりこの事から、このワインが力強く男性的な特徴をもっていて、長熟性に非常に富むということが理解できる

Bourgogne Hautes Cotes de Nuits Au Vallon Rouge

ヴィンテージ【2018】
ブドウ品種:ピノ・ノワール
2014年を皮切りにリリースしたモノポール・フォンテーヌ・サン・マルタンに続いて、2016年のヴィンテージから《オー・ヴァロン》のキュヴェを独立させることにしました。3ヘクタールに及ぶこのリュー・ディは、マレイ・レ・フュッセイ村に位置し、標高425〜440mの間、真南向きの丘陵の斜面に横たわり、畑を境に森が広がっています。区画の上部はオックスフォーディアンのマール土壌、中腹から下部にかけて同じ時代の粘土石灰岩土壌が基盤となっています。
フィロキセラ禍以来手つかずになっていたこの土地の開墾を始めたのは1978年のこと、ミシェルは順繰りにピノ・ノワールを植えていきました。それまでは同村の教会が所有し長い交渉を経て2013年にやっと手に入れた最後の区画を持ってして、オー・ヴァロンの全区画の植栽を完了しました。開墾当初から最後に植えられたブドウ樹の総合的な平均樹齢をとれば、すでに30年の樹齢にのぼります。
オート・コートのそれぞれのリュー・ディは、以前からずっと分けて醸造し熟成させてきました。つまり瓶詰め2か月前に最終的にブレンドするまで、栽培と造りの段階で各区画の個性を研究し記憶していたのです。ミシェルはそれぞれの区画から生まれるワインの個性を、自らの体験と記憶によって熟知しています。
《ル・ヴァロン》の個性は、オート・コートの他のキュヴェより、タンニンがシルキーで、酸が優しいことです。そのため若くからして柔らかく飲みやすいワインになります。
「太陽」を感じさせるこのキュヴェの味わいは、ブドウ樹が育つ環境を反映しています。真南向きの斜面がうける最大の日射、北や東から吹き抜ける風を隣接する森や丘が遮断し寒さから守っていること、ブドウ樹が属するそういった恩恵が自然とワインに現れているのでしょう。

Bourgogne Hautes Cotes de Nuits Fontaine Saint Martin Blanc

ヴィンテージ【2018】
ブドウ品種:シャルドネ
Bourgogne Hautes Cotes de Nuits Fontaine Saint Martin Rouge

ヴィンテージ【2018】
ブドウ品種:ピノ・ノワール
ドメーヌ・ミシェル・グロの2番目のモノポール
私の父ジャン・グロと、私自身が40年の月日をかけて造り上げた一つの区画、それがオート・コートのアルスナン村にあるフォンテーヌ・サン・マルタンです。
コート・ド・ニュイに見られるような東南東向きの斜面、標高350〜390メートルの間に、この7ヘクタールのブドウ畑が段々状に連なっています。眼下に小谷とリュー=デュー・デ・シャン(Lieu-Dieu des Champs:神が宿る畑の意)シトー修道院を眺めることができ、シスターたちによって経営されていたこの古い尼僧院は、約800年前に創設されたとされ、この丘にブドウ畑を所有していました。19世紀末のフィロキセラ禍によってブドウ畑が壊滅して以来、その畑の大部分は再び森で覆われていました。
1976年に父ジャンが森の開拓に着手し、続いて私が畑の再建に取り掛かり、1981〜86年にかけて4ヘクタールの畑にピノ・ノワールを植栽しました。87年から残りの3ヘクタールにシャルドネを植え始め、2007年に購入した最後の1ヘクタールを2009年に植え替えたとき、この畑全域の再統合を果たし、植栽作業を完了しました。
この畑に見られるのは、ジュラ紀オックスフォーディアン後期の石灰とマールが混ざった土壌です。同じ地層が5キロメートル南のコルトンの丘にも見られ、丘麓に位置するペルナン・ヴェルジュレス村の名に因んで一般に《ペルナンのマール》と呼ばれています。

Chambolle Musigny

ヴィンテージ【2018】
ブドウ品種:ピノ・ノワール
畑の面積:0.69ha   所有者: Michel Gros
シャンボールにある私たちの最も広い区画(42ares)は、《レ・ザルジリエール》の中にある。「アルジリエール」とは「粘土質の土地」という意味で、ここではその名の通りの土壌となっている。
《レ・ミュジニ》の北側に隣接し、シャンボールの谷の入り口にある。
この畑から生まれるワインは、力強く、村名クラスのシャンボールにしては希少な凝縮感を持っている。むしろプルミエクリュのような印象さえ与える。この地にも四つの小さな区画が、《ナゾワール》 《マラディエール》 《モンピ》という畑の中にある。これらの畑は皆、扇状に広がる谷の出口の沖積地にあり、下層土は石が多く、水捌けが非常に良い。

Morey St Denis En la Rue de Vergy

ヴィンテージ【2017】
ブドウ品種 :ピノノワール100%
畑面積:0.23ha

この畑は険しい急斜面にあり、かの有名な《クロ・デ・ランブレイ》の南の壁沿いに伸びている。
そこにはとても古いヴェルジ通りがあり、かつてモレ村とヴェルジの丘をまっすぐに繋いでいた。 当時この場所にはヴェルジ卿の城とサン・ヴィヴァン修道院が建っており、12〜18世紀にかけて地方で支配的な権力を振るっていた。
1980年代になると、この畑は全体的に整備され、再びぶどうの植え付けが行われた。30〜35cmの表土は非常に多くの石を含む粘土質で、下層にコンブランシアンの石灰が横たわっている。 この畑の土壌は軽く、フィルターのように素早く水をしみ通す。ワインは優しく繊細で、非常にエレガントである。
INAO(アペラシオン統制機構)によって、プルミエクリュへの昇格が審査されている。
1995年、ミシェルは、ぶどうの木が3歳の時にこの畑を買った。この呼称のもとで販売を開始したのは、2000年のヴィンテージからである。

Nuits St Georges Les Chaliots

ヴィンテージ【2018】
ブドウ品種:ピノ・ノワール
畑の面積:0.82ha   所有者:GFA des ARBAUPINS
この畑の名前は「シャイユ」(小石)に由来している。畑はニュイの町より南側、扇状の沖積地にあり、石がとても多い。表土は粘土質で石灰が少なく、シャイユや珪素が豊かに存在する。また、赤味がかった一種のシレックス(火打石)がところどころに見られる。この土壌の性質はとても変わっているので、単独でキュベを造ることを試みた。こうして出来たワインは素晴らしいミネラル感をもち、一つのフルーツを思わせる非常にピュアな芳香を放つ。また、しっかりとした酸と強いコシを持ちあわせるため、長期熟成の潜在能力を豊かに感じさせるワインである。

Nuits St Georges 1er Cru

ヴィンテージ【2018】
ブドウ品種 :ピノノワール100%
畑面積:0.31ヘクタール。

ニュイ市の北に位置してお互いに近いところにある二つの畑から構成される。

レ・ヴィニュロンドとレ・ミュルジェという畑で丘の斜面を三等分したらその一番下の ところにあって、濾過作用の良い砂質の土壌がある。

Vosne Romanee

ヴィンテージ【2018】
ブドウ品種:ピノ・ノワール
畑の面積:0.92ha   所有者:1/3 Michel Gros,1/3 GFA Jean Gros,1/3 GFA des ARBAUPINS

このキュヴェは、《オー・レア》 《オ=ドシュ・ド・ラ・リヴィエール》 《ラ・コロンビエール》の三つの畑から造られる。
これらの畑は皆、ヴォーヌ=ロマネ村の住宅街からほどないところに位置する。
オー・レア以外の二つの畑の土壌は、石灰質のコングロメラ(礫岩)とオリゴセーヌ期の粘土から成っている。
鮭(ソーモン)のようにピンク色をしていることから、「コングロメラ・ソーモン」と呼ばれている。
一方、《レ・レア》は、バジョース階(ジュラ紀半ば頃)の非常に硬い石灰の上にある。
石灰の塊と混ざりあった泥灰土から生まれるこのワインは、とても優しく、非常にエレガントである。

Vosne Romanee 1er Cru les Brurees

ヴィンテージ【2018】
ブドウ品種 :ピノノワール100%
畑面積:0.63ヘクタール。

この区画は北側でグロ一家が所有しているリシュブールの区画と隣接している。

「ブリュレ」とは「燃えた」という意味であるが、たぶん、この畑の水捌がとても良くて、 夏、土が乾燥して植物が燃えたように枯れていたのでそう名付けたのであろう。
下層土はプレモの村の石切り場で取る意思と同じような硬い石灰からなる。

Vosne Romanee 1er Cru Clos des Reas

ヴィンテージ【2018】
ブドウ品種 :ピノノワール100%
ミッシェル・グロがモノポールで所有しているこの畑はアルフォンス・グロが1860年に 購入したもの。
ラベルにある絵は購入した時からできている。
先祖はその当時からワインを瓶詰めにして売っていたのである。

ラベルにある名前は代々次々に変わった 「グロ=ゲノー」、「グロ=ルノド」、「ルイ=グロ」、「ジャン=グロ」、
そして1996年以来は「ミシェル・グロ」。

三角形の畑で、壁に囲まれて、東側で村の中心に隣接している。立派な門が壁の真中にある。
北側の角の所に村役場の広場に面している古くて小さい家が残っている。
地層はバジョシアン紀(ジュラ紀の半ばごろ)のオストレア・アクミナタの泥灰土からできている。
2009年はグロ家の看板ワインであるヴォーヌ・ロマネ1級クロ・デ・レアにとって この畑をグロ家が入手して150周年となる記念すべき年となります。
そのため、このクロ・デ・レアの2009年のみ1860年当時のドメーヌ・グロ=ゲノーの復刻ラベルとなります。

Clos Vougeor Grand Cru Grand Maupertui

ヴィンテージ【2018】
ブドウ品種:ピノ・ノワール
畑の面積:0.20ha  所有者:Michel Gros
この畑は、クロ・ヴージョ上方の壁際《グラン・モーペルチュイ》という区画の中にあり、グラン・ゼシェゾーとは境界線上にある。ジャン・グロが1967年に、当時11歳になる息子ミシェルの名で購入した。今日では従兄妹のアンヌ・グロが同じ畑のワインを造っており、両者の区画は縦長に隣接している。
1985年、厳しい霜の害にみまわれ、ぶどうの木を全部引き抜かなければならなかった。1987年、116-49番の台木に115番のクローンを接ぎ木し、再び植えつけを行った。この結果、非常に早熟なぶどうが得られるようになった。
この区画からできるワインの特徴は、タンニンがとてもしなやかで酸が比較的弱いことである。実際しっかりとした凝縮感があるにもかかわらず、若いうちからワインを楽しむことができる。そのうえ10〜15年間、非常に良い熟成を遂げる。

[2017年ヴィンテージについて]

4月27、28日、ヴィニュロンたちは震えました。「明け方に零下になる」という予報が報道され、昨年の霜害の悪夢が胸を過ったのです。 コート・ド・ニュイ中のヴィニュロンたちが立ち上がり、大惨事を逃れるために藁の束に火をつけて回りました。その努力の甲斐あり、2017年のブドウの芽は守られたのです。
6月。この上ない晴天に恵まれ、ブドウの花は始終完璧な開花期を全うし、結実したブドウの実は日に日に膨らみ、ヴィニュロンの目に豊作の兆しを約束してくれました。
7、8月も自然は私たちを応援してくれ、8月末の数回の雨は、乾燥気味な大地を適度に潤し、ブドウの成熟を促進してくれました。
収量を抑えるために春に仕立てておいた短い枝の上にもブドウはたわわに成っていたので、私たちの畑では夏のあいだにグリーンハーヴェストを実行して、最終的に実らせるブドウの量を減らしていきました。2016年に霜害に遭った畑では、その反動で特にブドウの出が良く、監視する必要がありました。
9月9日、コート・ド・ニュイの畑はいよいよ収穫開始です。その間にもブドウは瞬く間に熟度を増していったので、急いで摘み取りを進め、10日後にはすべてのブドウを収容しました。
この年のワインは、この「達成された熟度のブドウ」を顕に反映しています。タンニンが柔らかく絹のようで、酸は穏やかで、 醸造によって引き上げる必要があったキュヴェもありました。
ブドウの健全度が最良だったので、選果は殆ど無意味なほどでした。それらのブドウから、鮮明で濃い色、透明でピュアなアロマが醸し出されていきました。
2017年のワインの特徴を要約するなら、若いうちから開いていて誘惑的。一方で10年間は複雑性を増しながら熟成するに十分な、凝縮した充実感があるということです。近年で例を挙げるなら、2012年のヴィンテージが私にとっては一番近いかもしれません。