2004年、ユッタ・アンブロジッチは著名な広告代理店でのグラフィック・デザイナーの地位を放棄し、ブドウ畑にすべてを捧げる道を選びました。Oberwart地区、Eisenbergにあるわずか127本の、オーストリアでは決してメジャーではないリースリング種。ここから彼女のワイン造りはスタートしたのです。ユッタは故郷であるブルゲンランドのウヴェ・シーファーに導かれ、ハンス・ニットナウスの元で研鑽を積みました。古い老舗の造り手が集まるウィーンの地で醸造所を持たない後発のユッタは、すべてのワインの根源であるブドウに愛情を注ぎます。夫であるマルコと共に、ひたむきに、従順に、誰の目にも明らかなほど懸命に働くことでウィーンの生産者達の信頼を掴みとっていきました。今日では、彼女は夫と共に、Sievering、Grinzing、Nussberg、Stammersdorfのドナウ川沿いの町に3ヘクタールの畑を所有しています。すべて有機栽培で畑の中で生まれたものを堆肥にする循環農法です。当然ながら収穫はすべて手作業、発酵に培養酵母は一切使いません。ワイン畑に加え、2008年からは400年前の建物で念願のブッシェンシャンク(併設型の居酒屋)も年に10~14度、週末に開いています。

 

 

Sans

ヴィンテージ【欠品中】
畑・土壌:Sieveringer Reissern(Ringelsipielリンゲルシュピールの畑)、混植混醸、砂・石灰質 樹齢:70年
Reisenberg(Gruner Veltliner Revisionの畑)、石灰岩、樹齢:60年
Rosengartel(Riesling Utopieの畑)、石灰岩、樹齢:20年
醸造・熟成:自発的な発酵、ゲミシュター・サッツ、グリューナー・ヴェルトリーナー、リースリングをそれぞれ300リットルの樽に入れて発酵、長期熟成させる。

すべての可能性を形にしたワイン。第一印象をいつまでも引きずらないで、何が起こるのかその目で確かめて。
混植混醸ゲミシュター・サッツ、グリューナー・ヴェルトリーナー、リースリングの完全な調和。
Sansは黒いボトルに閉じ込められた純粋な光なのです。

Ein Litter Wien 1000ml

ヴィンテージ【2022】
ブドウ品種:グリューナー・ヴェルトリーナー、リースリング、ゲミシュター・サッツ

このワインはユッタの持つ全ての単一畑ワインのセカンドプレスによるブレンドワインです。
Revision(レヴィジオン)、Utopie(ウトピー)、Furschtegott(フルシュテゴート)、Satellit(サテリート)、Ringelspiel(リンゲルシュピール) それぞれのセカンドプレスの果汁をステンレスタンクで発酵、熟成させます。
飲み心地が良いながらも、しっかりと個性が感じられます。

Gemischter Satz Kosmopolit

ヴィンテージ【2020】【2021】【2022】
ブドウ品種:グリューナー・ヴェルトリーナー、リースリング、ピノ・ブラン、ノイブルガー、トラミナー、グリューナー・シルヴァーナー
畑:ドナウ川対岸にあるふたつの畑、Bisamberg(ビザンベルク)とGrinzing(グリンツィング) 土壌:砂利、石灰と黄土(レス)
醸造・熟成:自発的な発酵、ステンレスタンク熟成

Bilateral(二国間の)の名前通り、ふたつの畑から造られます。Kosmopolitはコスモポリタニズム、世界中をひとつの家族とみなす思想です。
ゲミシュター・サッツを表現するのにふさわしい言葉です。
Juttaからのコメント:ドナウ川を蛇行すると現れる対岸のDOBLING(デープリング)とFLORIDSDORF(フロリッツドルフ)。
古いフォード社製のトレーラーに牽引されてようやくオレンジの香りがする小さな古木のゲミシュター・サッツの区画に辿りつきます。砂利だらけの川岸はかつて甘苦い野草と野イチゴが多く自生していました。
それから、ドナウ川沿いの有名な四川レストランで澄んだスパイシーなコンソメに浮かぶ雲呑とウーロン茶を楽しみましょう。
新しいエネルギーと共にカイゼルワッサー湖へ小さな冒険の始まりです。世界に向かって、そう遠くない…

Gemischter Satz Satellit

ヴィンテージ【2016】【2019】【2022】
ブドウ品種:グリューナー・ヴェルトリーナー、リースリング、ソーヴィニヨン・ブラン、シャルドネ
畑:ドナウ川東側、21区、STAMMERSDORFER(シュタンマースドルファー) 土壌:黄土(レス)
醸造・熟成:自発的な発酵、ステンレスタンク熟成

温暖なテロワールの畑は2018年の前例がない程の太陽を受けて果物市場のようです。しかし残されたリースリングによって畑はゆっくりと暖められたのです。
ミントとレモンバームでマリネしたデュロック豚、涼しげな森を眺めながら水着でリクライニング、2018年のサテリートが受け止めてくれます。

Gemischter Satz Sieveringer Ringelspiel

ヴィンテージ【2017】【2018】【2021】
ブドウ品種:グリューナー・ヴェルトリーナー、ノイブルガー、リースリング、トラミナー、グートエーデル(シャスラ)、グリューナー・シルヴァーナーなど12品種
畑:19区、SIVERING(シーヴェリング)  樹齢:1948年、1952年に植樹された古木の混植

Ringelspielはメリーゴーラウンドを意味する言葉です。

Gruner Veltliner Reisenberg

ヴィンテージ【2016】
ブドウ品種:グリューナー・ヴェルトリーナー
畑・土壌:Reisenberg 畏怖を覚えるほど素晴らしい畑です。
プライマリーロック(原生岩)がほとんど見られず、ウィーン特有の白亜質石灰岩が主体です。
雹害に見舞われやすい区画のため、毎年リリースされるワインではありません。

Doblinger Gemischter Satz Reserve

ヴィンテージ【欠品中】
ブドウ品種:グリューナー・ヴェルトリーナー、リースリング、ブルグンダー
畑:19区Dobling(デープリング)、古木が植わる区画、完熟を待って最後に収穫。
誘惑に耐えることが出来るなら、熟成させてください。もし飲まれるなら2~3時間、空気に触れさせてゆっくりと開かせてください。
様々なブドウの声に耳を傾けてみてください。

Welschriesling Furchtegott

ヴィンテージ【2015】
ブドウ品種:ヴェルシュリースリング
熟成:樽
フルシュテゴート“恐怖の神” と言う名のワイン。一樽だけの特別なワインです。

Riesling Rosengartel

ヴィンテージ【2016】
ブドウ品種:リースリング
畑:19区Nussberg(ニュスベルグ)の中でも最高の畑で斜面の中腹に位置しています。
熱や乾燥のストレスが全くなく、魔法にかけられたようなブドウです。ユッタはこのワインに大きな満足を持っています。

Gemischter Satz Furchtegott

ヴィンテージ【2022】
ブドウ品種:リースリング、ツィアファンドラー、ヴェルシュリースリング
熟成:樽
畑・土壌:石灰岩、原生岩  酸度:5.1g/l 残糖度:1.2g/l
フルシュテゴート“恐怖の神” と言う名のワイン。一樽だけの特別なワインです。

Gemischter Satz Reserviert

ヴィンテージ【欠品中】
畑・土壌:石灰、砂岩、石灰岩、原生岩、砂利、黄土(レス)
Ringelspiel、Furchtegott、Kosmopolitの畑で最も成熟したブドウ、通常よりおよそ3週間後に収穫したものから造られます。
酸度:5.9g/l 残糖度:3.0g/l 熟成:ステンレスタンク

Gruner Veltliner Revision

ヴィンテージ【欠品中】
ブドウ品種:グリューナー・ヴェルトリーナー
畑・土壌:片麻岩、石灰岩
樹齢:1960年に植樹  熟成:ステンレスタンク
酸度:6.0g/l 残糖度:2.89g/l

Riesling Utopie

ヴィンテージ【2017】【2021】
ブドウ品種:リースリング
畑・土壌:石灰岩、原生岩  熟成:ステンレスタンク
酸度:5.1g/l 残糖度:1.2g/l

Gemischter Satz Rakete

ヴィンテージ【2022】
ブドウ品種:ツヴァイゲルト、ザンクト・ラウレント、メルロー、ブラウブルガーその他白ブドウ15%
樹齢:平均30年
畑・土壌:石灰質土壌 MitterbergとKahlenbergというウィーンで最も標高が高い300Mの西向きの畑。
醸造・熟成:4日間浸漬して圧搾、天然酵母で自発的な発酵、ステンレスタンク熟成
Raketeはロケットを意味します。

Blaufrankisch Hetfleisch

ヴィンテージ【2018】
ブドウ品種:ブラウフレンキッシュ
畑・土壌:南ブルゲンラント アイゼンベルグ  
かつて隆盛を誇った宿泊施設エリカ・ヘトフライシュから命名されたワイン名。クリストフ・ヴァクターと共に素晴らしい年にのみ生産される記念碑的なブラウフレンキッシュ。樹齢80年以上の古木から生まれる比類なきエリクサー、240本のみ生産。