アラン・ベルナールは1912年に設立されたディジーを本拠地とするレコルタン・マニピュラン(ブドウ栽培農家兼醸造業者)の生産者です。現在では、父アランが指揮をとり、息子のブノワが営業を担う家族経営の会社です。彼らは元々はドン・ペリニヨンのような大手メゾンにブドウを供給していました。

メゾンの偉大な創設者であるアランの父アーサーは同じディジーにあるメゾン、ガストン・シケで働いていました。彼はシケ氏にカーヴの一角を借りうけて、自分のワイン造っていました。連休となったある週末、彼は息子アランとともに、すべて手作業で、エレベーターなどを使うこともなく手押し車で何度も土砂を掘り運んだ末、地下に自分のカーヴを掘って造りあげたのです。

ワインへの情熱、それはメゾンでのサーヴィスや試飲の才能を身につけることはもちろん、ブドウの樹に対して徹底して世話をやくことです。すなわちそれが、素晴らしいワインを造ることなのです。醸造やカーヴでの仕事はもちろん重要です。しかし畑での仕事がもっとも大きな部分を占めると考えています。アラン・ベルナールでは、科学的な除草剤を一切使いません。そのため畑には雑草が生い茂っていますが、すべて畑を耕して除草剤を使わずに雑草を刈り取っています。近い将来、祖父アーサーがやっていたように、馬を用いた畑耕作に着手する予定です。

ル マ・ド・モン・ペール

 

栽培:1月から3月の終わりまで剪定を施します。
4月には若木を誘引するリアージュと呼ばれる作業を行います。
5~6月にはその若木を結び付けるパリサージュ、7月には枝の先端を切り落とす芯止め、ログナージュを施していきます。
そして9月の下旬から10月の初頭にかけて葡萄の収穫を行うのです。
ブドウの収穫は機械ではなくすべて手作業で行います。彼らはこれが義務だと考えています。(もちろん土壌の丹念な手入れ、耕作、土寄せ、除草などの多くの畑仕事は12月の終わりから夏場まで続きます。)

醸造:収穫してからの仕事は細心の注意を払って行います。
シャプタリゼーション(アルコール補強のための糖分添加)は一切施しません。収穫の際に、その必要がない程にまで完熟し て糖度があがっているからです。自然に流れ出るフリーランジュースの他、プレスしてキュヴェとプルミエ・タイユを搾汁し ます。その後、果汁にデブルバージュ(前清澄)1回、スーティラージュ(沈殿物を取り除く作業)を2回行います。
アルコール発酵は18℃で12~13日、そして1月にアッサンブラージュして、ティラージュを2月に施します。
すべてのワインは最低でも3年間熟成させます。
ルミアージュ(動瓶:瓶内二次発酵によって生成された澱を瓶口に集めるために瓶を少しづつ傾ける作業)は、ピュピトルと」 呼ばれるこの地方伝統の穴の空いた板を使ってすべて手作業でこの行程の度に10,000~12,000本行われます。
デゴルジュマン(澱引き)はすべてアラン一人で手作業で行います。
デゴルジュマン後、最低でも3~6カ月間、リキュールがワインに馴染むのを待って出荷されます。
このデゴルジュマンの際に添加するリキュール・デクスペディション(門出のリキュール)にはMCR(Mout Concentre Rectifile)と呼ばれる濃縮果汁を用います。多くの生産者がこの際に砂糖を添加するのに対しMCRは砂糖を一切加えずに果汁のみから生成される物質です。
当然、砂糖よりも高額ですが、天然の物質のため酵母による分解が早く、よりワインに馴染みやすいのです。

植密度:8,000本/1ヘクタール
所有畑:8ヘクタール(うちディジーに22区画、キュミエールに1区画、アイに4区画、オーヴィレールに1区画所有)
プルミエ・クリュとグラン・クリュの畑を丁寧に耕すためにそれ以外の区画はすべて手放しました。

NV Brut Premier Cru Dizy

ブドウ品種:シャルドネ60%、ピノ・ノワール35%、ピノ・ムニエ5%
区画:プルミエ・クリュ(ディジー、オーヴィレール、キュミエール)、グラン・クリュ(アイ)
土壌:石灰、粘土
醸造:プルミエール・タイユ(一番搾り)のみ使用
熟成:25か月
ドサージュ:MCR 7g/L
特徴:3種類の葡萄が美しくバランスを描きます。非常に飲みやすく、食前酒としてはもちろん、食事をしながらのワインとしても最適です。親しみやすく、調和のある素晴らしいワインです。

NV Brut Premier Cru Blanc de Blancs

ブドウ品種シャルドネ100%
樹齢:30年
区画:プルミエ・クリュ(ディジー)
土壌:石灰、Les grains d’argentと呼ばれる区画
醸造:プルミエール・タイユ(一番搾り)のみ使用
熟成:35か月
ドサージュ:MCR 6g/L
特徴:エレガントでフィネスがあり、魚介類と合わせての食前酒として非常に魅力的です。

2008 Brut Premier Cru Cuvee Vintage

ブドウ品種: シャルドネ50%、ピノ・ノワール50%
樹齢:25~35年
区画:プルミエ・クリュ(ディジー)
醸造:プルミエール・タイユ(一番搾り)のみ使用
熟成:8年
ドサージュ:MCR 2g/L
特徴:2008年は傑出した年となりました。理想的な酸度とアルコール度数を内包したブドウとなったのです。心躍るような輝きのある色調。気泡は細やかで持続力がありクリーミーです。気品があり、肌理細やかです。
トーストしたブリオッシュ、バターの香り。ローストしたココア豆、炙ったアーモンド、そしてヘーゼルナッツのオイルを一滴垂らしたような風味が追いかけてきます。格別な奥行きがあり、緻密な構造があるワインです。グレープフルーツや柑橘果実のヒントにスモークした茶葉、炙ったアーモンドの香りが立ち上がります。口いっぱいに広がり、余韻がとても長いバランスのとれたワインです。

NV Extra Brut Grand Cru L’Esprit d’Arthur 1912

ブドウ品種:ピノ・ノワール100%
樹齢:25~35年
区画:グラン・クリュ(アイ) 創立者アルチュールが初めて取得したPierre Robertという小区画。
醸造:プルミエール・タイユ(一番搾り)のみ使用
熟成:48か月
ドサージュ:MCR 2g/L

このワインはアラン・ベルナールの創立100年を記念して造る特別なキュヴェです。創立者アルチュールの名前を冠して造り、2012年の終わりにお披露目しました。このワインは2007年ヴィンテージのブドウ単独で造られています。

NV Brut Premir Cru Rose de Saignee

ブドウ品種:ピノ・ノワール100%
樹齢:25~35年
区画:プルミエ・クリュ(ディジー)、“le bas de moque-bouteille”成熟度と酸の凝縮が高くなるピノ・ノワールだけの区画。
醸造:プルミエール・タイユ(一番搾り)のみ使用
熟成:44か月
ドサージュ:MCR 7g/L

特徴:2012年の収穫は非常に優れた結果となりました。私たちは全ての品質のバランスと衛生条件が揃った時にこのワインをリリースします。
輝きのあるルビー色。泡は多く、グラスの表面を覆い継続性もあります。
華やかな香りがあり豊満で複雑、ブラックベリー、野イチゴのような赤系果実の香り、ピンクグレープフルーツの風味がアクセントに加わり、全体のスケールを大きく描きます。
柑橘果実を思わせる、第一印象の新鮮な香り、完熟した赤系果実やキャラメルの風味が覆います。長期熟成(瓶内熟成36か月、ステンレスタンクで8か月)に由来する長く続く熟成香、リッチで高密度な構成ながら非常にバランスに優れて繊細、豊満だが精巧な料理を求めます。

NV Brut Zero Grand Cru Blanc de Noirs

ブドウ品種: ピノ・ノワール100%
樹齢:25~35年
区画: グラン・クリュ(アイ) 創立者アルチュールが初めて取得したPierre Robertという小区画。ミネラル感と複雑さをワインに与えてくれます
醸造: プルミエール・タイユ(一番搾り)のみ使用
熟成: 8年
ドサージュ: ゼロ

特徴: 輝き、光沢のある黄金色、エッジに熟成感。気泡は細やかで持続力があり、長く長く続きます。気品があり、肌理細やかです。香りはとても華やかで複雑です。ブラックベリー、野イチゴの赤系果実、開放的な薫香、わずかにトーストの風味。フルボディながら非常に優れたバランスを描いています。口に含むと、赤系果実を主体に炙ったアーモンドのようなスモーク香が加わりパワフルに響きます。しかしながら余韻は長く滑らかでとても繊細です。