●新世代 サベス&セヴェリン

自分の人生をどのように生きたいかと考ることはとても幸せなことです。そして同じ夢を共有するパートナーがいるということは更に幸せです。

私たちが共有する夢は、一言で言えば自然と共に働く喜び。偉大なワイン造りへの小さな一歩です。

私たちのヴァイングートは過渡期を迎えています。私たちを訪れてくれれば誰でも大きな仕事に対して情熱を持った若いチームに出会うことでしょう。

私たちはオープンな心で親しみを持ち、創造的で建設的な考え、好奇心旺盛です。

私たちのチームはこの近隣から遠方、若い人から年配者、新人からベテランまでいます。皆が混ざり合うことで私たちの作品は特別なものとなるのです。誰もが自身の才能、精神、能力を最大限に伸ばすことが出来るチームです。

私たちはトゥーニベルク(Tuniberg)で最上のブルグンダーを造っています。

●ヴァイングート ゲブリューダー・マティス

ドイツ南端バーデン、トゥーニベルク(Tuniberg)でのブドウ栽培の歴史は2世代前に遡ります。代々受け継がれた石灰岩採掘所の埋蔵地をブドウ畑に開墾するという決断から始まりました。

ベルンハルト、フランツ、ポールのマティス兄弟はフランス産のバリック樽でワインを熟成させることを始めました。彼らはこの地における木樽熟成のパイオニアでもあったのです。

こうして1970年代、ヴァイングート・カルクベーデレ(Kalkbödele)として設立されました。

2020年、母であるソニア・マティス・スティッヒから息子であるセヴェリン・スティッヒとパートナーであるサベス・セドラチェックがヴァイングートと一族の歴史を引き継ぎました。彼らは家名であるマティスの名を重視し、自然本来の栽培に回帰しています。

●栽培

トゥーニベルク全体がひとつのブドウ畑と言えます。しかし、ブドウが植樹されている全ての畑が自然環境に配慮しているわけではありません。モノカルチャーにはバランスが必要です。最良の畑、区画を選び戻る必要があります。それは必ずしも簡単なことではありません。しかし、私たちは楽なことをするためにワイン生産者になったわけではないのです……。

私たちが石ころだらけの道を選んだのは、それが偉大なワイン造りへとつながる唯一の道だからです。造り手として私たちは自然と故郷に対する責任を背負っています。そのため、私たちは文化的なこの景観を維持するのはもちろん、その先に進みたいと考えています。

現在、私たちがこれまで実践してきた自然な手法に明確な枠組みを加え、認証を持った畑へと転換しています。

私たちと一緒に進みましょう!

ナチュール ブラン
2022 Natur Blanc

セパージュ:ミュラー・トゥルガウ100%
畑・土壌:トゥーニベルグの石灰質
醸造・熟成:100%手摘み収穫 天然酵母による自発的な発酵。ステンレスタンク。
5か月間シュール・リー、5カ月間ステンレスタンク熟成。瓶詰め前にごく少量SO2添加。
アルコール度数:11% 残糖:2.6g/L 総酸度:5.9g/L

生産者より:柑橘系の爽やかな香り。ほのかな花の香り、繊細な酵母の香り、信じられないほど飲みやすい品質がこのワインの特徴です。11.0%の軽めのワインにもかかわらず、口の中にフルボディでジューシーな感覚が長く続きます。

ナチュール ロゼ
2022 Natur Rose

セパージュ:シュペートブルグンダー(ピノ・ノワール)100%
畑・土壌:トゥーニベルグの石灰質
醸造・熟成:100%手摘み収穫 天然酵母による自発的な発酵。ステンレスタンク。
5か月間シュール・リー、5カ月間ステンレスタンク熟成。瓶詰め前にごく少量SO2添加。
アルコール度数:11% 残糖:1.7g/L 総酸度:5.5g/L

生産者より:100%ピノ・ノワール。カシス、イチゴ、ラズベリーのクールなレッドベリーのフルーティーの香り。ミネラルのフレッシュさもあり、ワインに信じられないほどの飲みやすさをもたらします。ジューシーな果実と軽いハーブの香りが最後に口に残ります。

スーリ・グリーズ
2021 Souris Grise

セパージュ:グラウブルグンダー(ピノ・グリ)、リースリング  畑・土壌:トゥーニベルグの石灰質
醸造・熟成:100%手摘み収穫 天然酵母による自発的な発酵。1年間クヴェヴリで熟成。
瓶詰め前にごく少量SO2添加。 アルコール度数:12% 残糖:2.4g/L 総酸度:5.2g/L

生産者より:Souris Grise (灰色のネズミ) は、自然に濁った白ワインです。

開封前にまず振ってください。最初はわずかにスパイシーな香りがあり、次に白くてジューシーな核果果実が続き、木の香りが軽く強調されています。口に含むと素晴らしいミネラル感があり、非常にフレッシュです。フレッシュさが口全体に広がり、上質でジューシーな白い果実と程よい塩味が特徴です。驚くほど刺激され飲み進みます。

Souris Grise (グレー マウス) は、自然に濁った白ワインです。

シルク・デ・ルヴュール
2022 Cirque des Levures

セパージュ:混植畑のミュラー・トゥルガウ、ムスカテラー、ゲヴュルツトラミネール、ヴァイスブルグンダー(ピノ・ブラン)、グラウブルグンダー(ピノ・グリ)、グートエーデル(シャスラ)、リースリング
畑・土壌:トゥーニベルグの石灰質
醸造・熟成:100%手摘み収穫 14日間果皮浸漬、天然酵母による自発的な発酵。5か月間古樽で熟成。
瓶詰め前にごく少量SO2添加。 アルコール度数:11% 残糖:1.6g/L 総酸度:5.0g/L

生産者より:シルク・デ・ルヴュール(酵母のサーカス)は、果皮浸漬発酵させた白ワインのキュヴェです。

グラスの中でワインが淡いオレンジ色に反射して輝きます。グレープフルーツやトロピカルフルーツの香りがすぐに広がります。これらは上質な花柄のアクセントに囲まれています。口に含むと美しい構造と生き生きとした新鮮さが感じられます。タンニンのタッチがワインにある種の深刻さを与えます。おろしたてのオレンジピールの香りが続く長い余韻。

ヴァイスブルグンダー トゥーニ
2022 Weissburgunder Tuni

セパージュ:ヴァイスブルグンダー(ピノ・ブラン)100%
畑・土壌:Fasanenscheri、Schilトゥーニベルグの石灰質
収穫:8月31日、100%手摘み
醸造・熟成:全房のまま天然酵母による自発的な発酵。9か月間225リットルの樽で熟成。新樽10%。濾過せず。
瓶詰前にごく少量SO"添加。アルコール度数:13% 残糖:1.2g/L 総酸度:5.4g/L
生産者より:最初に、熟した洋梨や白桃の澄んだ香りが鼻に抜けます。ほんのりバニラの香りもあり、とてもエレガントです。口に含むと非常に柔らかく、美しく一体化した木の味わいがあり、重すぎずにわかにクリーミーで、素晴らしくフレッシュです。上質でエレガントな仕上がりです。

シャルドネ トゥーニ
2022 Chardonnay Tuni
※原産地呼称が認可されなかったためラベルにはTuniberg表記なし

セパージュ:シャルドネ100%
畑・土壌:Rosenloch、トゥーニベルグの石灰質
収穫:9月12日、100%手摘み
醸造・熟成:全房のまま天然酵母による自発的な発酵。9か月間225リットルの古樽で熟成。
瓶詰前にごく少量SO2添加。アルコール度数:12.5% 残糖:0.4g/L 総酸度:6.1g/L
生産者より:洋梨とミラベルの風味、ナッツとバターの繊細な香りが引き締めるアタック。果実味が柔らかく、樽の風味によって際立って美しい骨格を与えられています。酸の軸がバランスをとっており、余韻の塩味が食欲を大いに刺激します。

シャルドネ サン・モラン
2022 Chardonnay St. Morand

セパージュ:シャルドネ100%
畑・土壌:St. Morand、トゥーニベルグの石灰質
収穫:9月12日、100%手摘み
醸造・熟成:全房のまま天然酵母による自発的な発酵。9か月間225リットルの樽で熟成。新樽80%。
瓶詰前にごく少量のSO2添加。アルコール度数:12.5% 残糖:0.6g/L 総酸度:5.8g/L
生産者より:ハチミツ、バニラ、バターに石を思わせる硬質な香味。すべてが美しく濃密でありながら、豊潤というよりも軽快でフレッシュ。時間と共にゆっくりと熟した黄色い果実が上昇します。非常に繊細でジューシーな果実が残る長い余韻を持っています。

シュペートブルグンダー カルクベーデレ
2022 Spätburgunder Kalkbödele

セパージュ:シュペートブルグンダー(ピノ・ノワール)100%
畑・土壌:Merdingen周辺、Tuniberrgトゥーニベルグの石灰質
収穫9月9日、100%手摘み
醸造・熟成:100%除梗。天然酵母による自発的な発酵。浸漬、発酵。12か月間1,500リットルの古樽で熟成。
瓶詰前にごく少量SO2添加。アルコール度数:13.0% 残糖:1.6g/L 総酸度:4.5g/L
生産者より:赤いチェリー、カシス、スミレの香り。野生のベリー果実の清涼で爽快な香り。全体的にとてもジューシーで美しい酸の骨格があります。非常に軽やかでフレッシュ。少し冷やした方が楽しめます。

シュペートブルグンダー トゥーニベルグ
2022 Spätburgunder Tuniberg

セパージュ:シュペートブルグンダー(ピノ・ノワール)100%
畑・土壌:St. Morand、Wart、Dimberg、Eckトゥーニベルグの石灰質
収穫:9月5日、100%手摘み
醸造・熟成:100%除梗。天然酵母による自発的な発酵。浸漬、発酵。18か月間225リットルの古樽で熟成。
瓶詰前にごく少量SO2添加。アルコール度数:13.5% 残糖:0.6g/L 総酸度:5.9g/L
生産者より:香りは熟した赤いチェリーとかすかなカシスの美しい相互作用に取り込まれます。ほのかにレッドカラントの香りもあります。すべてに明るい木の色調が添えられております。ピュアなピノ・ノワールのフレッシュな味わい。冷たくて力強いチェリーの果実、上質なタンニン、美しいミネラル感がワインを力強くも軽いものにしています。

シュペートブルグンダー アルテ・レーベ
2020 Spätburgunder Alte Rebe

セパージュ:シュペートブルグンダー(ピノ・ノワール)100%
畑・土壌:Wart、Rosenloch、MorandEckトゥーニベルグの石灰質
収穫:9月10日、100%手摘み
醸造・熟成:15%全房。天然酵母による自発的な発酵。浸漬、発酵。18か月間225リットルの樽で熟成。新樽10%。
瓶詰前にごく少量SO2添加。アルコール度数:13.5% 残糖:0.7g/L 総酸度:5.9g/L
生産者より:ダークベリーフルーツ、コショウ、パンチの効いたスパイスが最初にグラスに現れます。口に含むと、アルテ・レーベン(古木)はブラックカラントとチェリーの濃厚な香りを感じます。新鮮でジューシー、信じられないほどパワフルです。繊細なタンニンと美しい酸の構造が全体像を引き立てています。芳醇な香りとともに余韻が長く続くワインです。

シュペートブルグンダー ホーライン
2020 Spätburgunder Hohrain

セパージュ:シュペートブルグンダー(ピノ・ノワール)100%
畑・土壌:Hohrain、黄土の細かい層を持つ貝殻石灰岩
収穫:9月7日、100%手摘み
醸造・熟成:100%除梗。天然酵母による自発的な発酵。親戚、発酵。18か月間225リットルの樽で熟成。新樽30%。
瓶詰前にごく少量SO2添加。アルコール度数:13.5% 残糖:0.8g/L 総酸度:5.6g/L
生産者より:赤と少し黒いベリーのベーコンの香りにわずかにスモーキーな香り。花、ハーブ、そして微細なペッパーのようなノート。スリムでほぼクール、かなり洗練され、微細なジューシーな果実、上質で若々しいタンニン、ハーブと野菜、そして空気を伴うますますスモーキーな木のようなトーン、背景に塩、灰っぽい痕跡、いくつかのエーテルのスパイス、非常にしっかりしていて、繊細でジューシーで酸味のある仕上がりです。

シュペートブルグンダー ローゼンロッホ
2020 Spätburgunder Rosenloch

セパージュ:シュペートブルグンダー(ピノノワール)100%
畑・土壌:Rosenloch、貝殻石灰岩
収穫:9月13日、100%手摘み
醸造・熟成:100%除梗。天然酵母による自発的な発酵。浸漬、発酵。18か月間225リットルの樽で熟成。新樽50%。
瓶詰前にごく少量SO2添加。アルコール度数:13.5% 残糖:0.3g/L 総酸度:6.0g/L
生産者より:クリアで洗練されています。ブラックベリーよりも赤果実、植物の香りがあり、タバコの葉、スモーキーウッド、そして少しくらい空気感を持つスパイス、控えめでクールな印象のフルーツ、よりスモーキーでローストした木の香り、チョーキーなトーン、少しタバコの葉と暗いエーテルのスパイス、非常に顕著な塩とハーブ、ある程度の深みの先は熟成の可能性。繊細なベーコン、野菜の香り、非常に良い。

 リースリングの代替品にはブルゴーニュがあります。しかしながらそれはフランスワインでしょうか?失礼ながら、ブルゴーニュの本当に上質なものはとんでもなく高騰しています。そして、一流のドイツワインでさえ、今やボトル1本あたり100ユーロ以上を支払わなければ手に入りません。あまり知られていない産地に、まだ手ごろな価格のワインが存在しているのでしょうか?
 もちろんあります。例えばフライブルクの西、トゥーニベルク地方のメルディンゲンにあるゲブリューダー・マティスがそうです。トゥーニベルクは全長約10キロに渡る尾根状の産地です。バーデン南部にあるこの地域は、ブルグンダー、とりわけシュペートブルグンダー(ピノ・ノワール)の第一級産地となっています。火山地帯であるカイザーストゥールの4倍の面積を持つこの地域は知名度もカイザーストゥールの陰に隠れています。しかし景観も郷土料理も素晴らしく、傑出したワイナリーが軒を連ねています。優れた生産者はトゥーニベルクにもいるのです。私たちの舌も心も震わせるワインもあるのです。
 このヴァイングートのブドウ畑は、一家の主な収入源であった石灰岩の採石場とその周辺に位置しているため、かつてカルクベーデレと呼ばれていました。ソニア・マティス・スティッヒが20年間経営し、2020年に息子のセヴェリンに引き継がれています。彼はガイゼンハイムでブドウ栽培と醸造学を学んだ後、ファルツ出身の醸造家である、サベス・セドラッチェクを連れて戻りました。彼女はセラー、オフィス、セールスを引き継ぎ、セヴェリンは15ヘクタールの畑の有機栽培への転換に着手しました。2023ヴィンテージは彼らにとって有機栽培認証を取得した初めてのヴィンテージとなります。
 彼らのワイン、とりわけ白と赤のブルグンダーは感動的な静寂と調和が特徴的です。舌の上で心を揺さぶり、最初の一口から驚きのあまり言葉を失ってしまうワインです。トゥーニベルクのオーセロワはこれほどまで魅力的なのだろうか?ピノ・ブランを彷彿とさせる樽熟成の2022年は透明感があり、フレッシュで、フローラな香りとチョークを思わせる風味があい驚くべきエレガンス、緻密さ、冷涼感を備えています。これほどまでに緊張感に満ちたオーセロワがあるならば、もはやリースリングは必要ないのではなかろうか。
 非常に優れたグラウブルグンダー(ピノ・グリ)よりも更にこの造り手のシャルドネです。特に個性的な魅力のサン・モランは樹齢35年前後のブドウから創られ、ブルゴーニュ産の樽で一年間熟成されます。フルボディの2022年は深みがあり濃密、多層的なブーケが印象的で味わいは非常に繊細でエレガント。バランスが優れており印象的な長い余韻を持っています。
 シュペートブルグンダー(ピノ・ノワール)の頂点に立つのはクリュ・ホーラインとローゼンロッホだが、手ごろな価格帯のアルテ・レーベの品質も目を見張るものがある。小樽で18か月間熟成させたこのワインは、スパイシーであると同時にフレッシュな香りを放ち、よく凝縮したチェリーとレッドベリーの果実がセージと砕石の風味と混じり合います。口に含むと、樹齢30年以上の古木から造られる密度、フレッシュなブルグンダーはジューシーで芳醇、とてもエレガントです。繊細なタンニンとわずかな塩味が骨格と余韻を与えて刺激的な食中ワインとなります。

ステファン・ラインハルト