
ヴィニョーブル・ポンティの物語は家族の物語です。ボルドーで最も美しい景観を有するカノン・フロンサック。molassés du Fronsadais(フロンサックのモラッセ)と名高い褐色石灰岩質土壌に覆われたメルローの栽培にとって理想的なテロワールです。
ポンティ家の歴史は1905年、カノン=フロンサックで創始者ヴィクトル・ポンティがヴィニュロンになるという夢をかなえたことから始まりました。以来、世代を越えながら1925年にはシャトー・デュ・パヴィヨンを、1938年にはサン・ミッシェル・ド・フロンサックにあるシャトー・グラン・ルヌイユを購入しました。
2019年、海外で法学、ビジネスを学んでいたHélène Ponty(エレーヌ・ポンティ)が帰国、ポンティ家5代目当主を継承したのです。フランスのみならず世界各地を訪れたエレーヌの心に残ったいくつかのブドウ畑があります。それはおしなべて豊かな土壌を持ち、ブドウの樹は美しく、多様性に富んだ環境で生き生きと生命力にあふれるワインを生み出していました。これらの畑では常に有機農法やビオディナミ農法が実践されていたのです。エレーヌが畑を引き継ぎ即座にブドウ畑を有機農法に転換、ビオディナミ農法を実践したのは至極当然のことなのです。
『自然環境とは、私を充電してくれてインスピレーションを与えてくれる重要な役割です。私たちのワインに関わる全ての人に、少しの時間でも長い時間でも同じような体験をしてもらいたいのです。有機物と生物多様性に富んだ畑によって、ここで働く私たち、訪れるお客様、近隣の人々、畑の動植物、私たちに関わるすべてにとって快適な環境を創造するのです』
エレーヌは90%を占めるメルロー以外のブドウ、カベルネ・フラン、マルベック、白ブドウなどを植樹し、ワインと畑の多様性、そして未来を見据えています。
ヴィニョーブル・ポンティでは、ブドウの可能性と土地の個性を最大限に引き出すために人為的な介入を出来る限り最小限に抑えています。常に強い個性、真のシグネチャー、誰もが心を奪われるようなワインを造りたいと願っています。ポンティは代々、流行に流されてスタイルを変えることをしてきませんでした。その哲学は今も受け継がれています。
ポンティのワインはオーク樽の香りが控えめでエレガントな果実味が特徴です。果実の香りを覆うようなオーク樽を避け、果実の繊細さを重視した表現をしたワインなのです。フレッシュで美しい果汁、複雑さを引き出したいのです。


L’An-Clos Bordeaux Rouge
ヴィンテージ【2024】
品種:メルロー100%
土壌:カノン・フロンサックに広がる深い土壌、沖積地
収穫:手摘み、2024年9月30日
醸造・熟成:すべて除梗、8日間の果皮浸漬、静かにゆっくり発酵。
ステンレスタンク熟成、2025年6月27日瓶詰め
アルコール度数:13%
味わい:美しく澄んだ輝きのあるガーネット色。イチゴやカシスのクラッシュした赤果実。
フレッシュで生き生きとした酸と軽やかで細いタンニン、余韻のガリーグやスパイスが果実味を引き立てています。
コロナ禍のロックダウン期間に構想して造ったワイン
“自由の再発見”をテーマにしています。
乾杯やBBQで仲間たちと分かち合うための果実重視のワインです。

L’Éclairée Clairet de Bordeaux
ヴィンテージ【2024】
品種:メルロー80%、コロンバール20%
土壌:カノン・フロンサックに広がる深い土壌、沖積地
収穫:手摘み、2024年10月2日
醸造・熟成:直接圧搾、静かにゆっくり発酵。
ステンレスタンク熟成、2025年4月11日瓶詰め。
アルコール度数:12% 生産量:773本
味わい:輝きのある淡く澄んだハイビスカスカラー。フランボワーズ、森イチゴの赤果実。
わずかなヨードのヒント。バラの花やストロベリーを伴い膨らみのある果実。
しっかりとした酸が支えとなってバランスを取っています。
黒ブドウと白ブドウを混ぜるBlouge(ブルージュ)スタイル新世代のクレレです。

Petit Renouil Canon Fronsac
ヴィンテージ【2024】
品種:メルロー80%、カベルネ・フラン20%
土壌:カノン・フロンサックに広がる深い土壌、青と白の粘土
収穫:手摘み
醸造・熟成:すべて除梗、19日間の果皮浸漬、発酵。静かにゆっくり発酵。ステンレスタンク熟成。
アルコール度数:13%
味わい:美しく澄んだ輝きのあるルビー色。
チェリーやフランボワーズの香り高い赤果実。
のど越しの良いスムーズな果実。
フレッシュでバランスよくエレガントなスタイルのワインです。
