ジェローム・アルヌーを運営する、ラ・カーヴ・ド・ラ・レーヌ・ジャンヌ社は、1997年、生産者からブドウを買い付けるスタイルのネゴシアンとして、ステファン・ティソと妻のベネディクトにより設立されました。
その後2009年にブノワ・ミュランが共同経営者として加入。ステファン・ティソが醸造を担当、ブノワ・ミュランが営業を担当。
2012年、カーヴ・ド・ラ・レーヌ・ジャンヌの醸造はドメーヌ・ティソで彼の右腕として10年以上従事していたジェローム・アルヌー氏に託します。
2019年、ラ・カーヴ・ド・レーヌ・ジャンヌは醸造責任者であるジェローム・アルヌー氏に売却し、ブノワ・ミュラン氏は念願の自社畑を持つドメーヌ ル・クロ・デ・グリーヴを購入し責任者となりました。
ジェローム・アルヌーのワインは(特にシャルドネ「グラン・ド・ピエール」およびピノ・ノワール「レ・リュサード」)アルボワでも屈指の歴史あるカーヴにて樽熟成が行われます。カーヴ内は2列のオジーヴ穹窿(きゅうりゅう)を支えるアーチ型の支柱が奥まで突き抜けるように整然と並んでいます。

Crémant du Jura Brut Nature «Elegance»

ヴィンテージ:【2020】
ブドウ品種:シャルドネ50%、ピノ・ノワール50% 
土壌:トリアス紀の粘土、バジョシアン紀の石灰。東向き、南西向き
醸造・熟成:全房のまま空圧式プヌマティックで圧搾(葡萄150kgあたり最大100Lのジュースを得る)ステンレスタンクで2か月間アルコール発酵、瓶内二次発酵。24か月、澱と共に熟成させた後ドサージュもSO2添加も施さずにデゴルジュマン。
味わい:泡が細かく、果実の風味が豊かです。力強さとアルコール感のバランスが取れた味わいです。

Arbois Chardonnay ≪Quintessence≫

ヴィンテージ:【2020】
ブドウ品種:古木のシャルドネ100% 
土壌:トリアス紀の粘土質土壌50% バジョシアン紀の石灰質土壌50% 
醸造、熟成:除梗無し、全房のまま空圧式で圧搾。野性酵母を使用して発酵。樽熟成(新樽率15%)12か月。熟成中のバトナージュを月に2回行う。清澄は行わない。軽くフィルターして瓶詰。
味わい:ミネラルに加え、ローストやトーストのニュアンスを感じる、余韻の長い味わい。

Arbois Chardonnay-Savagnin≪Nuance≫

ヴィンテージ:【2018】
ブドウ品種:シャルドネ80%、サヴァニャン20% 
土壌:東向き。トリアス紀の粘土質土壌50% 南西向き。バジョシアン紀の石灰質土壌50% 
醸造、熟成:除梗して12時間デブルバージュ。空圧式で圧搾。天然酵母を使用して発酵。サヴァニャンは小樽、シャルドネはフードルと呼ばれる大樽で2年半熟成。サヴァニャンは補酒せず。
瓶詰め前にアッサンブラージュ。清澄は行わない。軽くフィルターして瓶詰。
味わい:非常に複雑な味わいのワインです。クルミやセロリと同様にヴァニラの香り。余韻までスムーズに広がります。キノコ、特にモリーユ茸のクリーム煮やカレースパイスを用いた料理、チーズなどと相性が良いです。

Arbois Savagnin «Autrement»

ヴィンテージ:【2016】
ブドウ品種:サヴァニャン100%
土壌:東向き。北西向き。トリアス紀の粘土質土壌
醸造、熟成:除梗して軽くデブルバージュ。空圧式で圧搾。野性酵母を使用してステンレスタンクで2か月間発酵。ホウロウタンクで48か月間発酵。清澄は行わない。軽くフィルターして瓶詰。
味わい:生き生きとしたアーモンド、柑橘の香りとわずかな苦み。余韻が長く、とても鮮やかな口当たりのワインです。

Arbois Savagnin ≪Authentique≫

ヴィンテージ:【2018】
ブドウ品種:サヴァニャン100%
土壌:東向き。北西向き。トリアス紀の粘土質土壌
醸造、熟成:除梗して軽くデブルバージュ。空圧式で圧搾。天然酵母を使用して発酵。
補酒せず産膜酵母を張った状態で30か月樽熟成。清澄は行わない。軽くフィルターして瓶詰。
味わい:ジュラの伝統的な酸化熟成させたワインです。クルミやスパイス、セロリの力強い香り、長く集中した余韻があります。
クルミを使った前菜、クリームソース、カレースパイス、キノコ、チーズなどと相性が良いです。

Arbois Chardonnay ≪Paradoxe≫

ヴィンテージ:【2020】
ブドウ品種:樹齢の高いシャルドネ100%
土壌:南東向き。粘土質土壌
醸造、熟成:除梗して軽くデブルバージュ。空圧式で圧搾。天然酵母を使用して発酵。
補酒しながら12か月樽熟成。バトナージュ2回/月。濾過・清澄・SO2添加せず。
味わい:菩提樹の香り、生き生きとした綺麗な香りにわずかな苦みが余韻に加わる。味蕾のすべてを呼び覚ますような味わい。
前菜、貝類、白身の肉、魚の料理と相性が良いです。

Savagnin macere≪Paradoxe≫

ヴィンテージ:【2022】
ブドウ品種:サヴァニャン100%
土壌:東向き、北西向き。トリアス紀の粘土質土壌
醸造、熟成:除梗して軽くデブルバージュ。空圧式で圧搾。ステンレスタンクで10日間果皮浸漬。
プロペラで攪拌させ、酸化と褐色化を防ぎます。4カ月ステンレスタンク熟成。濾過・清澄・SO2添加せず。
味わい:まさにこの地のテロワールを反映させた香りに果皮浸漬由来の収れん。美しい新鮮な果実と長い余韻を与えてくれます。

Arbois Poulsard ≪Subti≫

ヴィンテージ:【2022】
ブドウ品種: プールサール100%
土壌:トリアス紀の粘土質土壌。南向き。
醸造、熟成:除梗して、ピジャージュしながら20日間のキュヴェゾン。天然酵母で発酵。熟成はタンクで8か月。少量のSo2を添加して、清澄は行わない。軽くフィルターして瓶詰。
味わい:豊かで滑らかな味わい。熟した果実の香り。

Arbois Pinot-Poulsard-Trousseau ≪Friandise≫

ヴィンテージ:【2022】
ブドウ品種:ピノ・ノワール33%、プールサール33%、トゥルソー33% 
土壌:粘土石灰質、南東向き
醸造・熟成:100%除梗、軽くピジャージュしながら20日間のキュヴェゾン。天然酵母にて発酵。熟成はタンクで3か月。濾過も清澄せず瓶詰め。
味わい:赤い果実や燻した香り。タンニンは控えめで飲みやすい。

Arbois Trousseau ≪Exception≫

ヴィンテージ:【2022】
ブドウ品種: トゥルソー
土壌:石灰質 “ Les Corvees”と呼ばれる区画。西向き。
醸造、熟成:除梗して、ピジャージュしながら30日間のキュヴェゾン。
天然酵母にて発酵。熟成はオーク樽で12か月。清澄なし軽くフィルターして瓶詰。
味わい:濃い紫の色調で凝縮した味わい。芳醇な果実の香りと滑らかなタンニン。

Arbois Pinot Noir ≪Revelation≫

ヴィンテージ:【2019】
ブドウ品種:ピノ・ノワール 
土壌:粘土石灰質、南東向き。
醸造、熟成:除梗して、ルモンタージュしながら15日間のキュヴェゾン。野性酵母にて発酵。熟成はオーク樽で12か月。(新樽15%)。清澄とフィルターは行わないで瓶詰。
味わい:濃い紫の色調で凝縮した味わい。

Arbois Pinot Noir ≪Paradoxe≫

ヴィンテージ:【2020】
ブドウ品種: ピノ・ノワール
土壌:粘土石灰質、南東向き。
醸造、熟成:除梗して、2日に1度軽くピジャージュしながら15日間のキュヴェゾン。
野性酵母にて果皮浸漬発酵。熟成はステンレスタンクで4か月。濾過・清澄・SO2添加せず
味わい:ピノ・ノワールならではの花の香り、とても微細なタンニン。美食のためのワインです。

Arbois Vin Jaune

ヴィンテージ:【2016】
ブドウ品種:サヴァニャン100%(クラヴランと呼ばれる620mlボトル)

土壌:トリアス紀の粘土質土壌  密植度:7,000本/ha  収穫:手摘み
醸造、熟成:除梗後に空圧式プヌマティックで圧搾。
タンクにて自然に任せて発酵を行い、228L樽にてウイヤージュ(ワインを継ぎ足すこと)せずに6年間熟成。この間にワインは1/3が蒸発し、ワインを守る酵母の膜が表面に発生します。
軽くフィルターに通したあとに瓶詰め。
味わい:力強く、複雑味のあるワイン。くるみやスパイス、セロリ、カレーの香り。味わいは驚くほどにまろやかで、印象的な余韻の長さを持つ。モリーユやトリュフ、キノコを使った料理やカレー風味の料理、熟成したコンテとよく合います。
飲み頃:このワインは若いうちから楽しめますが、50年以上の熟成も可能です。

Arbois Vin de Paille

ヴィンテージ:【2015】
ブドウ品種:プールサール70%、サヴァニャン30%
土壌:南、南西向き トリアス紀の粘土質土壌2/3、ジュラ紀中期バジョシアン階の石灰質土壌1/3
植密度:7,000本/ha
醸造、熟成:ブドウは収穫開始直後に摘み取り、「藁のベッド」で覆われたスノコに並べます。4ヵ月半に渡り屋根裏で乾燥させている間、ブドウのもつ糖分、酸、そして香りが凝縮していきます。圧搾は翌年2月に行われます。収量は非常に低く、当初100kgあったブドウから得られる果汁の量は18~20リットルとなります。 この非常に甘みのある果汁は、自然に任せてゆっくりと発酵が行われます。
(酵母は足さず、発酵具合の調整も行わない。) 一年に渡る発酵を経て、14.5度のアルコール分と130gの残糖分のバランスが取れたワインになります。その後、2年間樽にて熟成。
味わい:濃い琥珀色をしており、香りは力強く、ドライレーズンやアプリコットといった果実のアロマに、花梨や蜂蜜のノート、 そしてスパイスのアクセントが感じられます。口に含むと、凝縮感がありながらも爽やかさとバランスのよさを感じる果実味が広がります。8~10度、単独でまたはアペリティフや酸味の効いたデザート(タルトタタンやアプリコットタルト)と共にお楽しみいただけます。
飲み頃:30年は熟成のポテンシャルがあります。

NV Macvin du Jura Rouge

ヴィンテージ:【NV】
ブドウ品種:トゥルソー100%  
植密度:7,000本/ha
土壌:トリアス紀の粘土質土壌2/3、ジュラ紀中期バジョシアン階の石灰質土壌1/2
醸造、熟成:全体の約1/3をマール・ド・フランシュ・コンテ、残り2/3を発酵前のジュースでブレンドしたリキュール。アルコール度数17度のこのリキュールは、2年間樽で熟成された後に瓶詰めされる。食前酒やデザートワイン、食後酒として。

NV Macvin du Jura Blanc

ヴィンテージ:【NV】
ブドウ品種:シャルドネ100%  植密度:7,000本/ha
土壌:トリアス紀の粘土質土壌2/3、ジュラ紀中期バジョシアン階の石灰質土壌1/2
醸造、熟成:全体の約1/3をマール・ド・フランシュ・コンテ、残り2/3を発酵前のジュースでブレンドしたリキュール。アルコール度数17度のこのリキュールは、2年間樽で熟成された後に瓶詰めされる。食前酒やデザートワイン、食後酒として。